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2004.08.26

第22回 採用編1 合弁相手の人材に頼らず~神明電機

激しい価格競争にさらされる電子部品業界にあって、上海郊外で近隣農村の若い従業員を採用して業績を挙げているのが上海神明電機である。中国法人は1988年の設立で、上海の日系企業としては早期の進出に属する。小型のマイクロスイッチやスライドスイッチ、プッシュスイッチなど各種スイッチを生産する日本側70%出資の合弁企業である。

納入先はコンピュータやオーディオ、カメラなどのメーカーが中心だ。「非常に競争が激しく、付加価値の低い製品なので、コストの低いところで造るしかない」(総経理)と20年代以上前に台湾に進出。その後、台湾の労働コスト上昇と採用難のため、上海への進出を決定し、88年9月に操業を開始した。

同社では部長級以上の幹部は董事会(株主総会と役員会の機能を併せ持った最高意思決定機関)で任命するが、課長以下の任命権は総経理にある。総経理は「人材に関してはゼロから白紙でやりたい」と考え、合弁相手から紹介される従業員に頼らず、自分で歩いて人材を集めることにした。

地元の労働服務処(地元政府傘下の労働力あっせん機関)にみずから赴き、「250人の新卒女子工員を募集したい」と申し入れた。ところが折り悪く夏休みで人がいないという。「そこをなんとか」と頼み込むと、しぶしぶ地元の地図を出してきた。

見ると地区内には村がいくつかある。謝礼としてタバコを2カートン差し出し、8つほどの村の村長と労働服務処の責任者に連絡してもらい、2日後に地区の小学校で説明会を開くことになった。

(以下次号)

※文中のデータや法律などは執筆時点のものです。現在とは状況が変わっていると思われますので、その点はご了解をお願いいたします。

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