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2004.07.18

第13回 中国進出は失敗して当然!?

少し視点を変えて見れば、中国進出で失敗する企業のほうが多いのは当然とも言える。
なぜかと言えば、日本国内で大企業の新規事業や、個人が立ち上げるベンチャー企業の成功率を考えてみればいい。

言葉が不自由なく通じ、勝手を知った自国で、優秀な人材と豊富な資金を投入した大企業の新規事業が、いったいどれだけの確率で成功しているか。ビジネス世界で生きる人ならよくご存じであろう。

ベンチャー企業となれば、さらに成功の確率は低い。日本全国で年間に何万社という会社が設立されるが、うち5年後に利益をあげながら存続している会社がいくつあるか。大半は数年のうちに休眠化してしまうのが現実なのである。

海外への企業進出は、何もないところに新たに事業基盤を構築する、まさに新規事業、ベンチャー企業そのものである。日本国内ですら成功の確率は高くないのに、海外で新たな事業を立ち上げることがどれだけ難しいか、改めて言うまでもあるまい。極論すれば、初めての海外事業など「うまくいけば儲けもの」というぐらいの感覚が妥当なところであって、失敗して恥じることなど何もない。

にもかかわらず、中国進出というとなぜか失敗のほうばかりが強調されるのは、残念ながらそこに何らかの先入観があるせいだろう。

もともと「あんなひどい国で事業をやって大丈夫か」という感覚が根底にあるから、「やってみました。失敗しました」という時に、「それ見たことか。だから言わんこっちゃない」と言いたくなってしまう。

前回の原稿でも指摘したように、成功、失敗の定義や成功までの時間軸の感覚が不確かなままで、現時点での「失敗」をあげつらっても、そこには本質的な意味はない。

新規事業の成功とはそれほど難しいものであり、やってみなければわからないことが山ほどある。慎重な準備はもちろん不可欠だが、挑戦に失敗はつきもの。過度の失敗の強調は成長の芽を摘むことなりかねない。

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