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2004.06.20

第6回 「中国はコネの国」は本当か?

「コネ」や「人脈」は中国進出の話になると必ず出てくる決まり文句である。いわく「中国はコネの国。人脈がないと成功はおぼつかない」「有力者のコネがあれば特別のはからいを受けられる」……。

実際、この種の話は世間に広く信じられているようで、中国進出にあたってまずコネや人脈を探すという企業や経営者は少なくない。私のような者のところにも「誰か有力者を紹介してほしい」という日本人からの依頼も、「中央の大物を紹介する」という中国側からの売り込みもしばしばある。

中国で仕事をするのに人間関係が重要だというのであれば、その通りである。当たり前の話であって、世界中どこにも人間関係の重要でない国はない。

ところがなぜか中国の話となると、それがエスカレートして、「コネがないと何もできない」になり、さらには「人脈があれば何でもできる」に飛躍してしまう。それは少々おかしいのではないか。

確かに中国は日本に比べて全般に経済の発展段階が低いことは確で、社会システムが未整備で、何をするにも便利でない。法律はこの数年飛躍的に整備されてきたが、まだまだ現場では運用の経験が不足しており、完全な法治国家とはいえない。何よりも情報の流通量が少ないから、誰でも公平な機会に恵まれるとはいえない。

だからみな自分の利益を守るために人間関係を大切にし、有益な情報を確保しようと必死になっているし、万一何か問題が発生した際の解決にむけての保険にしている。その意味で中国では特に人間関係が重要だという面があるのは事実だ。こうした意味でのネットワークは中国社会で生きるうえで不可欠といえる。

だがそこで注意すべきなのは、こうした日常的に自分の利益を守り、身の安泰を確保するための人間関係と、事業を進めて利益を上げるためにコネや人脈使うこととは根本的に違うということである。人間関係は中国では確かに不可欠だが、それがあればビジネスが成功するわけではない。

そこを勘違いすると、とんでもない結果になる。

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